新NISA成長投資枠活用!高配当株投資術③
成長投資枠活用記事の第三弾です。
前回の記事では、ズバリ中小型の高配当株が狙い目であるというお話をしました。
なぜ、中小型が狙い目であるか。
こちらのテンバガー解説記事に書きましたが、中小型株ほど、テンバガーの条件を満たしている銘柄が多いです。つまり、株価の上昇余地が大型株よりも大きいのが中小型株の特徴なのです。もちろん、リスクとして、注目を集められない期間は一向に株価が上がらなかったり、流動性、発行株式数の少なさ故に仕手株と化してしまったりと、中小型株ならではの悩ましい問題も存在します。
このテンバガー条件をいくつか満たしながら、中小型株に存在するリスクをなるべく抑えた銘柄を選定したい!このように考えました。
そこで、キーワードになってくるのが「配当金」です。
配当金とは、簡単に言うと「企業が出した利益の一部を株主へと還元したお金」のことを指します。
配当金は一株当たり何円出します。というふうに、企業側から利益余剰金の内で金額を設定します。利益余剰金のうち、何%を配当金に回すか。この割合を「配当性向」と言ったりもします。
例えば、一株当たり100円の配当金を出す株があったとして、その株を100株保有していた場合、単純に掛け算で、もらえる配当金は1万円もらえるという事になります。
これが、例えば株価2000円の銘柄であったとしましょう。2000円の銘柄を100株買うには、20万円必要になりますね。20万円で銘柄を買い、1年間保有した時に貰える配当金が1万円という事になります。
20万円の投資に対して、1万円の配当金を得る事になり、この時の割合を「配当利回り」と言います。この銘柄は配当利回り5%という計算になりますね。
この配当利回りが3%以上の銘柄を一般的に「高配当株」と言います。
上記で例を挙げた銘柄が株価2000円から2500円に上昇したとしましょう。その時には25万円の投資に対して1万円の配当になるので、配当利回りは4%に低下する事になります。
反対に株価が2000円から1000円まで下落したとすると、その時の配当利回りは10%まで上昇する事になります。
この考え方が非常に大事で、配当利回りは、株価の上下に連動して上下するのです。
つまり、配当金を出している企業においては、株価の下落は配当利回りの上昇に繋がるため、下落したところで、配当金を狙った投資家の買いに繋がりやすいという、株価の下支え効果が生まれるのです。
配当利回りは、6,7%辺りの水準がMAXであると個人的に思います。それ以上高くなると、それを狙った買いが入るので、株価の底値がそこで保証されるといった具合です。
ここまで、配当金と株価の関係について説明しましたが、大事なのは、配当金には「株価の下支え」効果もあるという事です。
この理論でいくと、配当利回り4%や5%など、高水準に配当を出している企業においては、株価の下落はほとんど限定的であると、言えてしまえる訳です。株価の底値がどの辺りにあるのかさえ目星がついていれば、エントリーする水準の参考になったり、仮に下落したとしても、下げ止まる場所の予測がある程度つきますね。
このように、配当金を出している企業の株は、配当金を出していない株に比べると、遥かに株価下落リスクを抑えることができ、尚且つ、不労所得収入のように、株を所有しているだけで定期毎に配当金が得られるようになります。
株価上昇を大きく狙える銘柄は、中小型株であるという説明をしてきました。
そして、配当金と株価の関係について今回説明しています。
「高配当を出している中小型株」
これこそがリスクを抑えながら、大きな株価上昇を狙っていくために抑えるべき基本となります。
当然ながら、配当金は利益余剰金から捻出されるため、期毎の業績に左右されます。いくらの配当金を出すか。あるいは配当を出さないか。といったところは、決算で業績の蓋を開けてみないと分からないという訳ですね。
この辺り、銘柄選定の際に更に注意して見ていくポイントになりますので、続編の記事で深掘りしていこうと思います。