新NISA成長投資枠活用!高配当株投資術⑤【厳選1銘柄紹介】

tomof

高配当株投資術の第5弾、このシリーズ記事の締めとなります。

第4弾
新NISA成長投資枠活用!高配当株投資術④
新NISA成長投資枠活用!高配当株投資術④

第4弾の記事で、どのようなポイントを見て銘柄を選別していくかを説明しました。

今回は、これらのポイントを踏まえた上で、私の厳選1銘柄を紹介します。

厳選1銘柄

【銘柄コード6625】 JALCO HD

になります。

JALCOホールディングス(以下、ジャルコとします)について、まずはどんな会社か、以下のポイントに沿って見ていきましょう。

  1. ビジネスモデル
  2. 業界と業界内のポジション
  3. 株価と配当、株主優待
  4. 今後の展望

①ビジネスモデル

ジャルコのビジネスモデルは、パチンコ関連賃貸物件の不動産ビジネスになります。パチンコアミューズメント事業に関わる物件を中心に、今日(2025/1/26)時点で42件の物件を所有しており、それらの物件からの不動産収益と、所有物件におけるM &A収益を主な収益源にしています。他にも、レンディング事業などを立ち上げています。

ジャルコのM &Aは、パチンコホール同士や、パチンコホール→その他収益不動産(スーパー、ホテル、工場など)への売買を仲介する少し特殊なM &Aビジネスを展開されてます。立地は申し分ないんだけど、資金繰りが苦しいために苦戦を強いられているパチンコホールさんなどから物件を買い上げ、大手ホールさんへ好条件で売却し、その差額を収益にするなど、なかなか面白い事をされています。

IR情報によると、所有中の42件の物件からの賃貸収入は、46.8億円となっており、これだけでも盤石な収益の基盤がすでにある状態です。同時に、42件の物件はM &Aのもち玉数にもなっていて、好条件な案件があれば、46.8億円の収益に上乗せでM &A収益が乗るというビジネスです。

②業界と業界内のポジション

ジャルコはアミューズメント業界(パチスロ業界)になります。別の軸で捉えれば、不動産業界とも呼べますね。セクター上は不動産セクターに分類されています。

パチンコ業界について少し見ていきましょう。

*以下、レジャー白書よりグラフを抜粋

市場規模は、年々減ってきていますね。コロナ禍に突入した2020年からは、20兆円を維持していたものがストンと落ちてしまい、15兆円前後になり、グラフは2020年までのものになりますが、その後も2024年に至るまでほぼ横這いで推移しており、15兆円を維持しています。パチンコ業界は斜陽産業と言われ続けていますが、それでも15兆円なんです。これはコンビニ業界とほぼ同じ水準になります。

そして、業界においてもう一つ注目すべきは、パチンコ店舗数の推移です。こちらは年々減少の一途を辿っています。優れた経営をしているホールは生き残り、そうでないホールは淘汰されている優勝劣敗の様相を呈しています。2019年には9386店舗あったものが、2023年には6389店舗までに減少しています。コロナ禍以降、市場規模はほぼ横這いなのに対して、店舗数減の背景があります。集客力のあるホールがより集客できるようになり、そうでないホールが消えていっている。という状況なのだと思います。

ジャルコの業界内のポジションですが、唯一無二だと思われます。はっきり言って、他にジャルコの真似をしている企業が見当たりません。経営の苦しいホールから物件、もしくは営業権を買取り、経営力のあるホールに売り渡す。苦しんでいるホールは最後にキャッシュを得てパチンコ業界から撤退する事が出来るし、経営が順調で事業拡大をしていきたいホールは、優良物件を探すのにまずはジャルコに相談すれば良い。ジャルコはその2者を上手く繋げることで収益を得るという、関係者全てが得をする面白いビジネスになっていると思います。

市場規模は据え置きで、店舗数減の今の状況にベストマッチしたビジネスと言えるでしょう。

③株価と配当、株主優待

そんなジャルコですが、簡単に株価、配当、優待について見ていきましょう。

株価310円
配当金1株あたり18円
配当利回り5.8%
株主優待1000株以上で書籍、QUOカードなど

このような具合です。

残念ながら、直近の動きで株価は墜落しております笑

ただし、おかげで配当利回りはかなり高くなっていて、現時点で5.8%となっています。そして、ジャルコは2024年5月の決算短信にて、累進配当宣言を出されています。これは、継続した収益成長が見込まれるので、成長毎にそれに応じた分の配当金に増額していきます。と言う実質減配なし宣言になります。これがかなり心強いため、今回の厳選1銘柄として紹介させていただきました。

ジャルコの配当金は、収益物件からの不動産賃貸収入を根拠にしており、賃貸収入から株主に還元できる分を配当に回します、と説明されています。この根拠であれば、減配することなく、収益物件の取得が進む毎に増配していきます。という宣言にも納得できるので、私のイチオシ銘柄としています。

おまけですが、株主優待もかなり実用的かつユニークなものとなっていて、面白いです。こちらについてもいつか記事にしようと思っています。

④今後の展望

そんなパチンコ業界とジャルコの今後の展望についてですが、私見で少し語ってみようと思います。

まず、パチンコ業界ですが、率直な感想を言うと、緩やかに衰退はしていくでしょう。ただしこれは、ある時急に無くなるとか、そういった感じではなく、本当に緩やかにだと思っています。15兆円という市場規模も、今後数年間は横這いで維持するのではないでしょうか。10年後、20年後となると、10兆円や、あるいはそれ以下、という具合に下降していくのかもしれませんね。

そして、ジャルコの展望はというと、ホールの優勝劣敗という大きな転換機を今まさに迎えているところで、これのピークが2025~2030年のどこかに来ると私は見ています。このピーク期にM &Aや不動産物件の取得を進め、長期的な賃貸収益もかなり積み上がっていくでしょう。最終的には、パチンコ市場のうち何%かをそのままジャルコが収益として持っていく構造になると予想しています。斜陽産業とは言え、まだまだ巨大な産業の中で、これからを見据えたビジネスを展開されているので、期待が大きいです。

という訳で、厳選1銘柄としてジャルコを紹介させていただきました。

直近と今後の成長性、配当利回り、盤石な収益構造、社長の熱意、これらを全て鑑みた上で、長期保有できる個別銘柄として選定しています。

ジャルコは現時点で私のポートフォリオを大きく占めている銘柄になりますので、今後もジャルコに関する記事や、ニュースがあった際には投稿をしていこうと思います。

また、今回ファンダメンタルズとテクニカルにはほとんど触れていませんので、そちらもいつか記事にしていこうと思っています。

高配当株投資術の記事はこれで最終回としますが、一番大事なのは、自分が納得した上で銘柄を選定する事だと思います。全ての個別銘柄に、低くはないリスクや暴落局面が存在しますので、その時に冷静に動けるか、長期保有できるか、そういった投資行動を左右するのは、自分が銘柄を選定した時の根拠、あるいはストーリーといった部分になります。

配当利回りが高い、ビジネスモデルが優秀、といった、今まで紹介させていただいたものはこのストーリーを組むための重要な要素です。そして、これら要素を組み合わせていって、トータルで判断した時に良いと思えるかどうか。この部分がとても大事です。

自分なりに銘柄について一生懸命調べて、成長ストーリーを描いた上で銘柄を長期保有する。これこそが株式投資の醍醐味とも言えるでしょう。

企業の評価軸はこの記事で紹介した以外にもたくさんあるかと思いますが、皆さんが銘柄を選定していく上で、この記事が少しでも参考になれたら幸いです。

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サラリーマン兼業投資家
30代独身サラリーマン
地元の大学院を卒業して都内のメーカーに勤務
ぼちぼち浪費しながらもぼちぼち投資で稼いで、資産1000万に到達
当面の目標は40歳までに資産1億円に到達しFIREすることです
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